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あの人がだいすきだった歌を聞く 外は雨 am5:00

この曲だけはあの人だけしか浮かばない。
まだ思い出のなかでは優しいままのあなたで 時間が経つほど嫌なところばかり見えなくなってどんどん美化されて 会いたくなってしまうのだろう

胸が苦しい 届かなかったあの気持ちは いまどこにある?まだ胸の奥? 気持ちがこの曲に置いてきぼりのままで

最後にみた顔 最後に聞いた声

最後のバイバイ。
またね、がない本当の最後。 17歳からの3年間 あっという間だった

まっすぐ顔をみて言った
あの人は目をそらした 現実から
行ってしまう前に、先に歩き出した

走り去る音が背中の向こうに聞こえて すぐにイヤホンをして、人目も気にせず歩きながら泣いた

もうこれで本当に終わったんだ 最後は綺麗に終わらせたかった そんなの綺麗事なんだけど、

あの人の記憶の最後の私が笑顔でありたかったな。

もう知らずのうちに癖や好みや匂いが自分のなかに染み込んでいたから今でも抜けきらないよ

あの人がだいすきだったこの曲 いまでも聞いてるかな?私のこと思い出してる?そんなのは私だけかな

昔こんな雨の日の早朝 寒くて目が覚めたらあなたが抱き締めてくれていたのを思い出します

だいぶ昔の 綺麗でまっさらな思い出
そんな思い出のおかげで今の私がいるよ


今はまだどんな顔をして会ったらいいか分からないから、

お互いに知らない誰かを好きになったり
仕事をがむしゃらに頑張ったり
壁にぶつかったり
いっぱいいっぱいいろんな経験したら、

あのときは若かったね、なんて笑って話ができる大人になれる
きっと美味しいお酒が飲める気がするから。

いつかそうして胸を張ってあなたに会えるように、いまは一人でいることを離れたこの場所で踏ん張る。

あの人だけはこれからも特別な人
私を私にしてくれた人

see you again